ソフトウェアサプライチェーンセキュリティツール:種類、機能、選定時のポイント
2023年8月2日
0 分で読めますソフトウェアサプライチェーンセキュリティソリューションやツールは、さまざまなリスクや脆弱性を特定・軽減する機能を備え、ソフトウェアサプライチェーンの完全性とセキュリティを守るうえで重要な役割を果たします。
こうしたツールを活用することで、組織はサプライチェーン攻撃への防御を強化し、ソフトウェアの信頼性を確保できます。
こうしたツールの導入を検討する際、何から始めればよいのか迷うこともあるでしょう。企業は、包括的な脆弱性スキャン、依存関係の管理、安全なコード分析、堅牢な認証メカニズムを考慮する必要があります。そのため、自社の環境やセキュリティチーム・開発チームの働き方に最適なソフトウェアサプライチェーンセキュリティツールを選ぶには、具体的なニーズと要件を慎重に評価しなければなりません。大変そうに感じるかもしれませんが、ご安心ください。私たちがお手伝いします。
この記事では、以下について解説します。
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティとは?
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティとは、ソフトウェアの開発から流通までのライフサイクル全体における、ソフトウェアの安全性と完全性を指します。サプライチェーン内のサードパーティ依存関係や脆弱性、潜在的な攻撃に伴うリスクを特定し、軽減することが含まれます。詳しくは、ソフトウェアサプライチェーンセキュリティを深掘りするホワイトペーパーをご覧ください。
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティツールの3つの種類
DevOpsソリューションには、ソフトウェアサプライチェーンの完全性とセキュリティの維持に役立つ、次の3つの種類があります。
1. SCA:ソフトウェア構成分析
ここ数年でオープンソースの利用が拡大し、ソフトウェア構成分析はアプリケーションセキュリティプログラムに欠かせないものとなりました。SCAツールは、次の項目を追跡、特定、分析することで、オープンソースコンポーネントの管理を支援します。
依存関係
脆弱性
ライセンス
非推奨の依存関係
SCAツールは、ソフトウェア部品表(SBOM)を生成し、ソフトウェアサプライチェーンを包括的に可視化します。SBOMは、ソフトウェアの開発に使用されたコンポーネントと、そのサプライチェーン上の関係を記録した正式な文書です。SBOMは近年広く普及し、最近ではバイデン政権の大統領令にも盛り込まれました。この大統領令により、連邦政府にソフトウェアを販売するベンダーにはSBOMの提供が義務付けられています。
しかし、SBOMを信頼できるかどうかは、どう判断すればよいのでしょうか。ソフトウェアサプライチェーンセキュリティでは、視点を一段広げ、自社のサプライチェーンのセキュリティも考える必要があります。
たとえば、あるサービスで利用しているベンダーからSBOMを受け取り、最初にスキャンした時点では重大な脆弱性が見つからなかったとします。ところが1週間後、SBOMに含まれるパッケージの1つに影響する、悪用可能な新たな重大脆弱性が発見されました。
ここからわかるのは、ソフトウェアサプライチェーンセキュリティは一度対応すれば終わりではなく、継続的に取り組む必要があるということです。ソフトウェアは日々変化し、影響を及ぼす可能性のある脆弱性の一覧も更新されるため、サプライチェーンを保護するには包括的なアプローチが求められます。
2. SAST:静的アプリケーションセキュリティテスト
静的アプリケーションセキュリティテストは、次の対象に焦点を当てた脆弱性スキャンの手法です。
ソースコード
バイトコード
アセンブリコード
スキャナーはCIパイプラインの早い段階で実行されます。また、コーディング中にIDEプラグインとして実行することもできます。
SASTツールはコードを監視し、暗号化されていない接続経由でデータを送信したり、パスワードを平文で保存したりするなどのセキュリティ上の問題を減らします。IDEとのインテグレーションにより、開発者は問題が発生した直後に修正できます。また、CI/CDパイプラインにテストを追加することで、セキュリティチームはポリシーに違反する問題がアプリケーションに入り込まないよう、ガードレールを設けられます。
3. コンテナセキュリティ
コンテナセキュリティツールとプロセスは、コンテナベースのシステムやワークロードに対して、次のような堅牢な情報セキュリティを提供します。
コンテナのベースイメージ
コンテナイメージに追加されたパッケージ
実行中のコンテナ
さらに、イメージの作成からどこかで実行するまでに必要なすべての手順も対象です。オープンソースのライブラリやパッケージと同様に、コンテナイメージはコミュニティが構築したコンテナベースイメージから始まり、同様の脆弱性を抱える可能性があります。コンテナベースイメージのソースと来歴を把握することが重要です。
ツール選定時に考慮すべき主な機能
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティツールを検討する際は、使いやすさ、既存の技術スタックとのシームレスなインテグレーション、開発者が日々使うツールとの互換性を考慮しましょう。
また、コンプライアンス要件への適合、継続的な監視と修復の機能、最新のセキュリティインテリジェンスへの対応も必要です。
ツールの種類ごとに考慮すべき重要な機能もあります。
1. SCA
SCAソリューションを評価する際は、次の機能を確認しましょう。
SBOMの生成:ツールと依存関係の一覧を生成します。
依存関係の管理:関連コンポーネント、サポートライブラリ、直接・間接の依存関係を追跡・分析します。
パッケージのセキュリティ情報:脆弱性や悪用可能性、既知のセキュリティ上の問題など、パッケージに関するセキュリティ情報を提供します。
パッケージの健全性情報:依存関係の混乱や古いライブラリを避けられるよう、最初に利用する適切なパッケージの選定を支援します。
継続的なテストと監視:脆弱性やセキュリティ上の問題を継続的にスキャン・監視し、セキュリティを維持するとともに、潜在的なリスクを早期に検出します。
ライセンスチェック:ソフトウェアサプライチェーンにおけるライセンス遵守状況を特定し、徹底します。
プロアクティブな通知:コンポーネントの新バージョンが利用可能になった際にアラートや通知を送信し、適切なタイミングで更新やパッチを適用できるようにします。
こうした主な機能を考慮することで、組織は包括的な可視性、先を見越したセキュリティ対策、効果的なオープンソースセキュリティとソフトウェアサプライチェーン管理を実現するSCAソリューションを選べます。
2. SAST
SASTソリューションを選ぶ際は、利用したいIDEとの互換性が重要です。静的アプリケーションセキュリティテストの効率と効果を大きく高められるためです。また、次の主な機能も考慮しましょう。
自動修正:Snykなど一部の企業は、生成AIを活用して、特定されたセキュリティ上の問題に対する自動修正案を提示し、修復プロセスを効率化しています。SnykのAIは提示前に修正案を検証し、その妥当性を確認します。
プログラミング言語の対応範囲:ソフトウェア開発プロジェクトで使用するプログラミング言語に対応し、コードを包括的に分析して脆弱性を検出できます。
継続的なテストと監視:潜在的な脆弱性やセキュリティ上の問題を継続的にスキャン・監視し、先を見越した特定と修復を可能にします。
Gitとのインテグレーション:ソフトウェア開発ワークフローにGitリポジトリをシームレスに統合することで、バージョン管理システム内で効率的にコードをスキャン・分析できます。
これらの機能があれば、脆弱性スキャンに安心して取り組めます。
3. コンテナセキュリティ
コンテナセキュリティソリューションには、検討すべき重要な機能がいくつかあります。
ベースイメージの検出と推奨:コンテナ構築に使用する、安全で信頼できるベースイメージの選定を支援し、コンテナセキュリティの強固な基盤を確保します。
自動修正:自動修正機能を備え、AIを活用した提案によって、特定された脆弱性やセキュリティ上の問題に効率的に対処します。
継続的なテストと監視:コンテナイメージ内で新たに発見された脆弱性を継続的にスキャン・監視し、先を見越した特定と修復を可能にします。
プロアクティブな通知:新しいコンテナバージョンが利用可能になるとユーザーに通知します。これにより、最新のセキュリティパッチや更新を速やかに適用し、安全なコンテナ環境を維持できます。
こうした主な機能を考慮することで、組織はコンテナのセキュリティ態勢を強化し、コンテナのバージョン更新にも対応できます。
Snykがソフトウェアサプライチェーンを安全に保つ方法
セキュリティは開発者の妨げになるものではなく、習慣として根付くべきだと私たちは考えています。そのためSnykは、開発者に使いやすいソリューション群を通じて、ソフトウェアサプライチェーンセキュリティを包括的に提供します。
Snyk Open Source:オープンソースコンポーネントをスキャン・監視し、脆弱性の検出と修復方法の提示を行います。
Snyk Container:コンテナイメージをスキャンして脆弱性を検出し、コンテナ化されたアプリケーションを保護します。
Snyk Code:ソースコードを分析し、セキュリティ上の脆弱性やコーディングのベストプラクティスへの準拠状況を確認します。
Snyk Advisor:オープンソースプロジェクトに最適なパッケージを見つけるのに役立ちます。
Snyk SBOM Checker:Snykの脆弱性データベースと照合し、SBOMの完全性を検証します。
Snyk Bomber Integration:統合開発環境(IDE)に脆弱性スキャンと分析を組み込み、開発者がソフトウェアサプライチェーンのセキュリティを先を見越して強化できるよう支援します。
これらのソリューションを通じて、Snykは組織による脆弱性への先回りした対処、コンテナの保護、コード品質の維持、そしてソフトウェアサプライチェーンセキュリティ全体の強化を支援します。
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