Secure at Inception:AIネイティブ開発を守る新しいツールを発表
2025年8月4日
0 分で読めますSnykは、スピードとセキュリティのどちらかを選ぶ必要はないと考えています。AI時代の到来によってソフトウェア開発が変革するなか、私たちは開発者ファーストのセキュリティアプローチをこの新しい時代にも広げ、チームが自信を持って開発するために必要なツールを提供することを目指しています。
本日Black Hatで、このビジョンを実現するため、AIを活用したコードライフサイクル全体を保護する包括的なソリューションとなる、3つの具体的なイノベーションを発表します。
このソリューションは、2つの大きな価値をもたらします。1つ目は、AI主導の開発を保護することです。Cursor、Windsurf、Co-Pilotなどのエージェント型ワークフローやツールにSnykの堅牢なセキュリティテストを直接組み込み、開発者が「Secure at Inception」を実現できるようにします。2つ目は、開発するAIネイティブソフトウェアを保護することです。AI-BOMと革新的なMCPスキャン機能を通じて、包括的な可視性とガバナンスを提供します。
この3つの機能を誰もが無料で利用できるようにし、安全なAI開発の未来を共に築くため、コミュニティの皆さまの参加をお待ちしています。
AIセキュリティの課題:新たな攻撃対象領域の出現
統計が示す状況は深刻です。2028年までに企業のソフトウェアエンジニアの90%がAIコーディングアシスタントを利用すると予測され、AIが生成するコードのほぼ半数に現在セキュリティ上の脆弱性が含まれています。まったく新しい攻撃対象領域が生まれ、かつてない速さで悪用される事態が起きています。
自らコードを書く開発者を想定して設計された従来のセキュリティアプローチでは、エージェント型ワークフロー、AI中心のIDE、バックグラウンドエージェントが生成する膨大なコードに対応しきれなくなっています。
「単にコードがより速く大量に書かれるようになっただけではありません。根本的に異なる種類のアプリケーションが開発されています」と、Snykの最高イノベーション責任者Manoj Nairは述べています。「AIネイティブソフトウェア、自律型エージェント、エージェント型ワークフローには、わずか2年前には存在しなかったセキュリティの枠組みが必要です。問題は、こうした新たな攻撃ベクトルが悪用されるかどうかではなく、いつ悪用されるかです。」
課題はコードの量にとどまりません。AIネイティブアプリケーションには、プロンプトインジェクション、モデルポイズニング、そして研究チームが「MCP rug pull」と特定した新たなセキュリティリスクが伴います。これらは、多くのAI連携を支えるModel Context Protocol(MCP)インフラを悪用する、AIネイティブならではの新しい攻撃です。
SnykのMCP Serverによるエージェント型開発のセキュリティ
Snykの新しいModel Context Protocol(MCP)Serverは、AI開発ツールがセキュリティコンテキストを統合する方法を変革し、最新のエージェント型開発ワークフローに対応します。
セキュリティを後付けでAIワークフローに追加するのではなく、SnykのMCP Serverは、豊富なセキュリティインテリジェンスを開発プロセスに直接組み込みます
「AIモデルがセキュリティコンテキストにアクセスし、それを取り込む方法を標準化することで、AIネイティブ開発における『Secure at Inception』を実現します」と、AI向けセキュリティ拡張性を担当するプロダクトディレクターのEzra Tanzerは説明します。
SnykのMCP Serverは、ソフトウェア開発者とセキュリティエンジニアリングチームの双方に、次のような主要機能を提供します。
AIコーディングアシスタントや開発ワークフローに対するリアルタイムのセキュリティコンテキスト注入。CursorやGitHub Copilotがセキュリティ脆弱性を含むコードを生成した場合、SnykのMCP Serverを通じてSnykのテストエンジンを利用し、エージェント型ツールが生成コードをスキャンできます。Snykがコードに問題があると判断した場合、モデルは安全なコードになるまで新しいコードを生成し、このプロセスを繰り返します。
AI生成コードのパターンに特化した脆弱性の自動検出。Claude Codeのコマンドラインアプリケーションのようなエージェント型ワークフローは、レジストリから依存関係を自律的に取得できますが、脆弱なパッケージや悪意のあるパッケージのインストールをどう防げるでしょうか。SnykのMCP Serverはツール呼び出しで起動し、Claude Codeのエージェントがインストールしようとしているパッケージをスキャンして、脆弱性、ライセンスの問題、その他のサイバーセキュリティリスクに関する情報を提供します。
SnykのユーザーインターフェースでMCP Serverの利用状況をレポートできるため、開発およびセキュリティのリーダーは、開発チームがSnykのMCP Serverを通じて実施しているエージェント型セキュリティテストを監視できます。

Tanzerは、セキュリティをエージェント型ワークフローに統合するメリットをさらにこう説明します。「『シフトレフト』は、セキュリティの負担をSDLCのより早い段階、つまりコストを抑えられる段階へ移す、セキュリティにおける画期的なアプローチでした。開発プロセスへのAI導入とSnykのMCP Serverによって生まれる機会は、さらに大きなパラダイムシフトをもたらします。反復的な修正作業をAIモデルに委ねることで、ほとんどのケースで開発者の関与を最小限に抑え、さらには不要にできます。」
SnykのMCP Serverは、CLIコマンドを実行するだけで簡単に使い始められます。MCP Serverの設定に以下を追加してください。
SnykのMCP Serverは、すべてのSnykのお客様がアーリーアクセスでご利用いただけます。アーリーアクセス期間中は無料です。
Cursor、Windsurf、Qodoなどのエージェント型ツール向けワンクリックインストールを含む、その他のMCPクイックスタートガイドは、Snykのドキュメントをご覧ください。
Snyk AI-BOMで可視性とガバナンスを実現
AIコンポーネントを簡単かつ迅速に統合できるようになったことで、セキュリティやガバナンスを担うチームには「シャドーAI」と呼ばれる重大な死角が生まれています。開発者がさまざまなMCPサーバー、モデル、ライブラリ、AIサービスを自由に取り込める環境では、組織はAIの「構成要素」を把握できず、リスク管理やコンプライアンスの確保が困難になります。包括的なインベントリがなければ、見えないものを保護することはできません。
「効果的なAIガバナンスを実現するうえで、可視性の確保は最初の重要なステップです」と、Snykのテクノロジーインキュベーション担当ディレクターRudy Laiは述べています。「Snyk AI-BOMは、AIアプリケーションの基盤となる『構成要素のリスト』を提供します。『シャドーAI』による未知のリスクから、管理されたコンプライアンス準拠のプログラムへと移行することで、自信を持ってイノベーションを進められます。」
Snyk AI-BOMがセキュリティリーダーとプラットフォームエンジニアリングチームに提供する主な機能:
AI資産を包括的にインベントリ化。 Snyk AI-BOMは、エージェント、ツール、データセット、モデル、MCPサーバーなど、アプリケーションで使われているすべてのAIコンポーネントを検出、カタログ化し、可視化します。CLI、API、MCPから利用できるSnykのAIBOMは、AIスタック全体の信頼できる唯一の情報源となり、データサイエンスチームが試用している新しいオープンソースモデルから、本番環境で使用されている特定のAIサービスまで、あらゆる要素を特定します。
リスクとコンプライアンスを一元管理。 AI部品表を整備すれば、AIサプライチェーンをガバナンスできます。AI-BOMを使って、コンポーネントのライセンスを追跡し、既知のリスクを伴う依存関係を特定して、組織全体でセキュリティポリシーを適用できます。これにより、AI開発プログラムが適切に管理されていることを、経営陣や規制当局に示せます。

Snyk AI-BOMの無料の実験的プレビューは、すべてのSnykのお客様がCLI、MCP、APIからご利用いただけます。
詳しくは、Snykの製品ドキュメントをご覧ください。
Toxic Flow Analysis(TFA)で新たなAI脅威に対抗
エージェント型システムの台頭により、従来のセキュリティツールでは検出できない新しい脅威が生まれています。脆弱性はもはやコード自体にあるとは限らず、AIモデル、ツール、データソース間の動的で予測不能なやり取りの中にも潜んでいます。これにより、信頼できない入力、機密データ、外部ツールへのエージェントのアクセス権が攻撃者によって組み合わされ、GitHub MCP攻撃のようにデータを窃取される「致命的な三要素」が成立する可能性があります。
この課題に対応するため、Invariant Labsの研究チームはToxic Flow Analysis(TFA)を発表します。これは、最新のAIアプリケーションの攻撃対象領域を縮小するための、初の原則に基づくセキュリティフレームワークです。
Toxic Flow Analysisがセキュリティチームと研究者に提供する主な機能:
攻撃ベクトルを先回りして検出 - TFAは、実行時にセキュリティ侵害につながりかねないツール使用の連鎖である「toxic flow」を事前にモデル化してスコアリングします。これにより、「致命的な三要素」のシナリオや間接的なプロンプトインジェクションなど、複雑な攻撃ベクトルを自動的に検出し、悪用される前に警告できます。
システム全体を包括的に分析 - TFAはコンポーネントを個別に分析するのではなく、エージェントシステムと利用可能なツールのフローグラフ全体を構成して分析します。システムの静的情報と実行時の監視で取得した動的データの両方を取り込み、ツールが使用されるあらゆる可能な順序をモデル化することで、セキュリティリスクを正確に把握します。

Toxic Flow Analysisを、MCP-Scanツールの実験的プレビューとして公開します。AIセキュリティの新たな領域をぜひご体験ください。
詳しくは、Invariant Labsの研究ブログをご覧ください。
共に築くAIセキュリティの未来
今回の発表は、新しいツールを提供するだけではありません。AI時代に開発者を支援するという私たちのビジョンを形にしたものです。AIを使った開発の方法と、AIを使って開発するソフトウェアの両方を保護する機能を提供することで、スピードを犠牲にせずセキュリティを確保できる未来の基盤を築いています。こうした複雑な課題を解決するためにコミュニティと連携していくことをお約束します。ぜひ、この取り組みにご参加ください。
「Secure at Inception」を始める方法について、当社のWebサイトで詳しくご覧ください。
SnykのAIセキュリティビジョン実現に向けた次の一歩について、詳しくは10月22日のDevSecConにぜひご登録ください!
2025年10月22日
DevSecCon2025 - AIセキュリティサミット
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