マルチクラウドセキュリティの可能性を引き出す
2023年4月25日
0 分で読めますマルチクラウドセキュリティとは?
マルチクラウドセキュリティとは、複数のクラウド環境に分散したアプリケーション、データ、インフラを保護するための実践と戦略です。組織は、マルチクラウド環境において複数のクラウドプロバイダーを利用したり、さまざまなパブリッククラウドやプライベートクラウドにアプリケーションをデプロイしたりすることがあります。このアプローチでは、IDおよびアクセス管理、データセキュリティ、ネットワークセキュリティ、すべてのクラウド環境を網羅するセキュリティフレームワーク、コンプライアンス、インシデント対応、クラウドプロバイダーのセキュリティを含む、包括的な対策を実施します。
マルチクラウドセキュリティを実装するためのベストプラクティス
マルチクラウドセキュリティを実装する際に考慮すべき重要なポイントは次のとおりです。
アイデンティティおよびアクセス管理(IAM):クラウドリソースへのアクセスが適切に認証・認可されていることを確認し、ユーザーの役割と責任に応じた適切なアクセス権を付与します。
データセキュリティ:暗号化とアクセス制御によって機密データを保護し、適切なデータガバナンスポリシーを実施します。
ネットワークセキュリティ:ネットワークセグメンテーション、ファイアウォール、侵入検知・防御システムを活用してネットワークトラフィックを保護し、不正アクセスを防ぎます。
コンプライアンス:マルチクラウド環境が、関連するすべての規制要件および業界標準を満たしていることを確認します。
インシデント対応と災害復旧:災害復旧計画を含む包括的なインシデント対応計画を策定・テストし、セキュリティインシデントやデータ侵害に迅速かつ効果的に対応します。
クラウドプロバイダーのセキュリティ:責任共有モデルに基づいて各プロバイダーのセキュリティ機能と制限を把握し、それに応じたセキュリティコントロールを実装します。
継続的な監視とログ記録:クラウドリソースを監視して不審なアクティビティを検出し、ログ記録とアラートのシステムを活用して潜在的なセキュリティ脅威を発見します。
こうしたマルチクラウドセキュリティの実践により、組織は潜在的なセキュリティ脅威やリスクからクラウドリソースを保護しながら、スケーラビリティ、柔軟性、コスト最適化など、複数のクラウド環境を活用するメリットを得られます。
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マルチクラウドを採用する理由
現在、企業はさまざまなデータやアプリケーションを利用していますが、ほとんどのクラウドプロバイダーは特定の分野に特化しています。俊敏性と柔軟性を維持するため、企業はマルチクラウドのアプローチを採用し始めています。たとえば、高可用性が求められるアプリケーションにはあるクラウドソリューションを活用し、アクセス頻度の低い機密データには別のソリューションを使うことができます。
マルチクラウド戦略の人気が高まっているのは、あらゆる分野で優れた能力を発揮できるクラウドプロバイダーは存在しないためです。特定の分野に特化する人々と同じように、企業も複数のクラウドプロバイダーの専門性を活用できます。ベンダーロックインを回避できることも、マルチクラウドの大きなメリットです。自社のニーズに最適で、データの変化にも対応できるサービスを選択できるからです。
さらに、マルチクラウドのアプローチには、冗長性とレジリエンスの向上、パフォーマンスとスケーラビリティの改善、コスト削減、クラウド支出の最適化など、具体的なメリットがあります。ただし、マルチクラウドを効果的に実装するには、ワークロードを効率的に分散できるよう、慎重な管理と監視が必要です。
マルチクラウドを採用する主なメリットの1つは、各クラウドプロバイダーから最適なサービスを選択できることです。クラウドプロバイダーによって強みと弱みは異なります。マルチクラウド戦略なら、それぞれの強みを活用しながら弱みを補えます。たとえば、コンピューティングリソースの提供に優れたプロバイダーがある一方で、ストレージの提供に強いプロバイダーもあります。両方を利用すれば、それぞれのメリットを最大限に活用できます。
冗長性とレジリエンスの向上もメリットの1つです。複数のクラウドプロバイダーにワークロードを分散することで、ベンダーロックインや、単一プロバイダーの障害・停止といった問題を回避できます。また、パフォーマンスを最適化するためにプロバイダー間でワークロードを動的に移動できるため、パフォーマンスとスケーラビリティの改善にもつながります。
マルチクラウドのアプローチでは、プロバイダーごとの料金や機能の違いを活用してコストを削減することもできます。各プロバイダーから最も費用対効果の高いサービスを選ぶことで、クラウド支出を最適化し、費用に見合った価値を最大限に引き出せます。
総じて、マルチクラウドのアプローチは、単一クラウドのアプローチよりも高い柔軟性、レジリエンス、パフォーマンス、コスト削減を実現できます。ただし、ワークロードを効果的に分散し、データの安全性を保つには、追加の管理と監視が必要です。
マルチクラウドのセキュリティに関する考慮事項
懸念されるリスク
マルチクラウド環境には、組織が把握しておくべき固有のセキュリティ課題があります。一般的なマルチクラウドのセキュリティ問題には、次のようなものがあります。
データ侵害:複数のクラウドプロバイダーにデータが分散していると、不正アクセスやデータ侵害が発生するリスクがあります。
コンプライアンス上の課題:クラウドプロバイダーによってコンプライアンス要件が異なる場合があり、複数のクラウド環境にわたってコンプライアンスを維持するのが難しくなることがあります。
クラウドの設定ミス:クラウドの設定ミスはよくあるセキュリティ上の問題であり、組織をサイバー攻撃の危険にさらすおそれがあります。
可視性の欠如:すべてのクラウド環境のセキュリティを統合的に把握できれば、セキュリティ脅威の特定と対応が容易になります。
シャドーIT:組織が承認したITインフラの外部でクラウドリソースを利用すると、セキュリティリスクやコンプライアンス上の問題につながる可能性があります。
ベンダーロックイン:あるクラウドプロバイダーから別のプロバイダーへの移行が難しく、ベンダーロックインや柔軟性の低下につながることがあります。
セキュリティソリューション
こうした問題に対処するには、セキュリティのベストプラクティス、リスク評価、セキュリティツールやテクノロジーを組み合わせた包括的なマルチクラウドセキュリティ戦略を実装する必要があります。これらのリソースを活用することで、組織はセキュリティ態勢を強化し、マルチクラウド環境の安全性とコンプライアンスを維持できます。
効果的なマルチクラウドセキュリティの実装に役立つツールやテクノロジーには、次のようなものがあります。
クラウドセキュリティ態勢管理(CSPM)ツール:CSPMツールは、複数のクラウド環境にわたるセキュリティ態勢を継続的に監視・評価し、組織がセキュリティ上の問題を事前に特定して修正できるようにします。
クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB):CASBは、クラウドリソースへのアクセスを可視化して制御するとともに、複数のクラウド環境にわたるデータ保護、脅威防止、コンプライアンス管理を実現します。
アイデンティティおよびアクセス管理(IAM)ツール:IAMツールは、複数のクラウド環境にわたるユーザーID、アクセス権、認証を一元管理します。
クラウドワークロード保護プラットフォーム(CWPP):CWPPは、脅威防止、脆弱性管理、コンプライアンス管理など、複数のクラウド環境にわたるワークロードのセキュリティを提供します。
セキュリティ情報イベント管理(SIEM)ツール:SIEMツールは、複数のクラウド環境からセキュリティイベントデータを収集・分析し、潜在的なセキュリティ脅威の可視化と、事前の脅威検知・対応を可能にします。
データ損失防止(DLP)ツール:DLPツールは、複数のクラウド環境にわたってデータを検出、分類、保護し、機密データの紛失、盗難、悪用を防ぎます。
暗号化および鍵管理ツール:暗号化および鍵管理ツールは、複数のクラウド環境にわたって一貫した暗号化と鍵管理を実現し、不正アクセスから機密データを保護します。
包括的なクラウドセキュリティの構築
こうしたツールを活用することで、組織はすべてのクラウド環境に一貫したセキュリティポリシーとコントロールを適用する包括的なマルチクラウドセキュリティ戦略を実装できます。同時に、冗長性、スケーラビリティ、コスト最適化など、複数のクラウドプロバイダーを利用するメリットも得られます。
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